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(2008/08/13)
リレー小説第29回
ブログでは初めまして。08年度入学入部の将倫です。
リレー小説の二番手ということで、早速。
ササヤマは<03>にゆっくりと近付き、その状態を確認した。懸念していたことではあったが、やはり<03>のサブメモリーに負荷を与えすぎてしまったようだ。<03>は大層古風なカタカタという音を立てていた。
ササヤマは<03>の後頭部から延びたケーブルが繋がれているコンピューターへと視線を移した。セカンダリーフォーマットの作業は先程から<03>任せにしていたのだが、液晶上に映し出されている限りでは何の異常もなく作動している。そしてササヤマは自分の勘違いに気が付いた。
「そう……まもなくセカンダリーフォーマットが完了するのね」
ササヤマは不敵な笑みを浮かべて呟いた。どうやら単にセカンダリーフォーマットの最終調整に入っただけのようだった。これならば、こちらの場所も特定できていない博士の追っ手が到着するよりも先に、セカンダリーフォーマットは完了出来そうだ。
その時、誰も来るはずのない地下室の研究所の扉が、何者かによってノックされた。ササヤマは驚いて監視カメラの映像を確認した。博士の追っ手が来るには早すぎる。そしてその二人は、堂々と扉の前に立っていた。
「……まさかこんなにも早く、しかも直接来るなんて。クリア、スカーレット!」
セカンダリーフォーマットが何なのかまるで理解していないのですが、やたらとこの単語が目につきます。殆ど進展なしなくせに最後突然の来客を呼び寄せて次の方に丸投げしてしまいました。陰の存在だったはずのクリアがかなり表立って活躍しそうで、色々とすみません。
次の方よろしくお願いします。
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