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(2007/10/26)
リレー第22回
しばらくの間、沈黙が場を支配した。僕は彼女を、彼女は02を、02は眠り込んだままの少年を見つめていた。その沈黙を破ったのは、ドアの開くギィッという音だった。
初老の男がそこに立っていた。真っ白な頭髪とあごにたくわえたひげのせいで、一見すると好々爺のように見える。が、その顔に埋め込まれた鷹の目が、その印象を全て打ち壊していた。その男、いや老人というべきか、は僕たちを一瞥すると語り始めた。
『悪かったな。君たちを待たせてしまった。起動しているのには気づいていたんだが・・・。』
その話し方でわかった。この老人が、僕たちを作ったのだ。
『気分はどうだね?』
02が頷くと、緊急事態にもかかわらず老人はおもむろに話した。
『03を追ってもらう前に、君たちについて説明しよう。記憶の混乱もあるだろうからな。まず・・・そうだな、何から話そうか・・・。』
だいぶ自重しました。次は・・・たぶん俺で最後なので、一番最初の三城俊一さんお願いします。
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