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(2007/09/22)

リレー小説第18回

女の開けた無機質なドアの向こうには無機質な廊下が続いていて、我々は無機質にそこを歩き始めた。我々が眠っていた部屋はどうやら袋小路のいちばん奥だったようで、構造上―構造上という言葉をこんな使い方で使うことになるとは思っても見なかった―まっすぐにしか歩けないと思われる俺でも、容易にドアを出て進むことが出来た。まるで、最初から俺が銀色の金属で、最初からあの部屋で眠っていて、最初から直線的な歩行を余儀なくされて生まれてきたのかと思わせるような、そんな無機質な、そしてとても長い廊下だった。

 

 

 

草野です。まあ要するに無機質な部屋を出たら当然無機質な廊下が広がってたよってこと。他にも部屋はあるのでしょうか?そして博士と両性具有体【2】は何処に?乞うご期待(笑)

 

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